自分の夢や目標を持てない原因となっていた、
子ども時代のとある経験
M.Tさん 63歳 女性 会社員(事務・経理)
介護の会社で経理や事務の仕事に従事するTさんは、以前から「あなたの夢や目標は何ですか?」と問われると、回答に困ってしまう自分に引っ掛かりを感じていたといいます。
そうしたなか、知人を介して参加した千絵さんとのお茶会で、光華さんが宿命を生かした夢の実現をサポートする専門家であることを知り、その違和感について相談を持ちかけたところ、思いもよらぬ過去の心の傷がわかり、その後の人生が拓けはじめたと語ります。
「もともと自分でも自己啓発を学び、自己理解を深めるような勉強をしていたんですが、『夢は何ですか?』とか、『目標は何ですか?』と聞かれると、常にそこで立ち止まって考え込んでしまう自分に違和感を感じていたんです。
『いつまでにこれをやってください』と他人から目標を提示されたり、『困っている〇〇〇さんのサポートをしよう』と他人のために働くことには、違和感なく取り組めるんですが、いざ自分の夢や目標となると、『???』となってしまうのは何でだろうって」(Tさん)

そうしたTさんの悩みに対し、千絵さんはTさんの過去・現在・未来に関するヒアリングを徹底的に行ない、Tさんがこれまでに取り組んできたことや勉強してきたこと、どういった家庭環境で育ち、 どんな人間関係を築いているか、また、どんな志向を持って、どんな将来を描こうとしているかなど、数回のカウンセリングを通して、さまざまなことを細かく聞き出してくれたと話します。
「すると、私が夢や目標を持てない理由に、子ども時代の経験が強く影響していることが浮かび上がってきました。実は私の両親は私が幼い頃から家で商売を営んでおり、3人の子どもを育て ながら、とても忙しく働いていました。
そのため、子ども心に『そうした親の邪魔にならないようにしよう』と考え、常に親の機嫌を損ねないことや親の期待に応えることを最優先にして生きてきたん です。しかも私は三姉妹の長女だったこともあって、自分のことよりも下の姉妹を優先させる機会も多くありました。
でも、実際は親に甘えたい盛りです。本当は姉妹の誰よりも自分が抱っこしてもらいたいと思った り、そうしてもらえないことへの寂しさを感じる気持ちもあったはずなんです。ところが、いつからか『それを感じないようにして生きる方が楽だ』と思うようになり、知らず知らずのうちに自分の感 情に蓋して生きるようになっていました。
そのため、大人になってからも自分の気持ちを無視することがクセになっていまい、『自分が何をしたいのか』『どんな人間になりたいのか』といった心の 声を拾えなくなってしまっていたんです」(Tさん)
もちろん、こうしたトラウマ的な経験は非常にパーソナルな問題であるため、直接本人に問いかける際には注意深く尋ねる必要がありますが、千絵さんはカウンセリングを重ねるごとに徐々に 核心へアプローチしていくことで、Tさん自身が自分で気づけるように顕在化してくれていったと話します。
それにより、Tさんも「子ども時代の出来事が今の自分に影響を及ぼしているなんてつゆほどにも思っておらず、正直とても驚きました。
でも、自分が夢や目標を持つ障害になっているのなら、そうしたトラウマをぜひ克服したい」と前向きに思えたそうです。

心が整うと、自分自 身を探求したくなり、自分の意思を感じられるようになった
加えてTさんにはもう一つ、悩みごとがありました。それは勤めている会社の職場の人間関係で す。特に社長に対して「その言動は社長としてどうなんだろう?」と不満を募らせてしまうことが多く、自身では解決できないまま、モヤモヤを抱えていたと話します。
「この原因にも私の心理的な問題が強く影響していると教えていただき、ハッとさせられました。 実は私はこれまでにも、いつの間にか自分の意に沿わないような仕事をやらされていたり、仲が いいと思っていた友人に振り回されてしまったりと、人間関係で嫌な思いをすることが度々あった んですが、そのどれもが相手との心の境界線の線引きが曖昧だったことで引き起こされていたと 言うんです。

それまで『心の境界線』という概念があること自体、知りませんでしたが、この考え方と照らし合わ せると、これまでの人生で上手くいかなかったことのほとんどの理由を説明することができまし た。私は自分の心の境界線の線引きが曖昧なので、他人に介入しすぎて要らぬお節介を焼いてしまうし、逆に相手にも必要以上に入り込まれてモラハラまがいのことを受けてしまう一面があっ たんです。長年のわだかまりが解けたようで、『なるほど、そういうことだったのか!』と強く腹落ち しました」(Tさん)
こうして自身が抱えていた悩みを解消する、心理的な糸口を見つけ出すことができたTさんは、その後、千絵さんから占いの法則や宿命のバイオリズムを活用することで見えてきた本来のあるべき姿や可能性について説明を受けると、これまでとは違い、非常にポジティブな思いでそれを受 け入れることができたと話します。
「私はこれまで自己評価や自己肯定感が低く、何となく自分に自信が持てないようなところがあり ました。しかし、自分でも気づいていなかった心の問題を整理してもらったうえで、千絵さんから自分の中に眠っている能力や可能性について説明を受けると、『それを生かさないのはもったいない』と強く思うようになり、『どうしたらそれを最大限に生かすことができるだろうか』と前向きに考 えるようになりました」(Tさん)
いつも他人を優先して、自分のことを後回しにばかりしていたTさんですが、自分自身を探求した いという気持ちになれたことで、徐々に自分の意思を感じ取れるようになり、「今後はインクルー シブ教育の分野で仕事がしてみたい」と夢や目標を持てようになったと話します。
「世の中には私と同じように、『頑張っているのに、なんか上手くいかない』と感じている人がいる と思いますが、そういう人にこそ、Blooming Signを活用してその突破口を見つけてもらいたいと 思います。
『ああしなさい、こうしなさい』と助言され、いいことばかりを言って安心感を与える占いとは違い、Blooming Signでは自分の宿命を理解したうえで『では、どうしたらそれを最大限に生 かして、より良い人生を築けるか』ということにフォーカスしてくれますから。
特に自分自身を探求 する楽しさを教えてくれたという点では、本当にBlooming Signに感謝しています」(Tさん)

text by Jun Takayanagi